AJA のファイバーソリューション
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光ファイバー光学とは、デジタル情報を光のパルスとして、髪の毛よりも細いガラス繊維またはプラスチック繊維に通して伝送する科学技術です。
用途や予算に応じて、ファイバーベースのデータ転送システムの結線は、シングルファイバーまたはマルチファイバーのいずれかが採用されます。
ファイバーを通じて転送される光のパルスは、一般的には赤外線のレーザーもしくは発光ダイオード (LED) で生成され、大量のデータを僅かな減衰だけで非常に遠くまで伝送が可能になります。
この非常に高い効率のためファイバーシステムは、長距離伝送に従来から使用されていた銅線による結線方式を急速に置き換えています。
従来の銅線と比較し、ファイバーケーブルには利点があります。
光のパルスをファイバーで伝送するデータ転送処理は、従来の銅製ケーブル接続よりも複雑です。
ファイバー技術には様々な種類があり、システムの要求に応じて採用するものを決定しますが、すべてに共通する構成要素もあります。
SFP (Small Form-factor Pluggable : 小型フォームファクタープラグ式) モジュールとは、単方向通信接続用、双方向通信接続用の SC、LC、ST 端子に対応する、小型の交換可能な光トランシーバーモジュールです。
ほとんどの場合、モジュールは交換可能で、一般的なファイバー製品に搭載されている SFP ポートに接続します。
SFP モジュールにより、ケーブル端子または光転送波長を素早く変更することが可能です。SFP 接続により、最大 4.25Gbps でデータの転送が行なえます。
SFP+ モジュールは、より広い帯域とデータレートが扱えます。一般的には 10Gbs 前後のデータ転送を行えるように実装されていますが、最大 16Gbs が扱える規格です。
マルチモード接続用の最も一般的な端子です。バヨネット方式の金属製マウントで接続する、2.5 mm の楕円形のセラミック製端子です。
「正方形端子」として知られており、プッシュプル型のプラスチック製連結部品とバネを利用している 2.5 mm のセラミック製端子です。
旧式の端子ですが、広く使用されており信頼性があります。
SC 端子を置き換えるために、最近考案された小型の端子です。一般的にシングルモードのファイバーシステムで利用されています。ラッチのついたプッシュプル型のプラスチック製連結部品が採用されている 1.25 mm の端子です。
サイズ、種類、ファイバーの数によって、トランスミッターとレシーバー間で伝送する光信号は変更可能です。ただし、常に必要な構成要素が 3 つあります。
光パルスはコアに入り、被覆でジグザクに反射します。これを全反射 (TIR) と言います。ガラスまたはプラスチックファイバーには抵抗がありますが、この光パルスは真空中の光のおよそ 70% の速度で進みます。
ファイバーを利用したシステムを計画するときには、配線にシングルモードとマルチモードのどちらを採用するかを最初に決定します。
これら 2 つの違いを理解することは、導入する環境にとって最適な選択を行う助けになります。
どちらのモードにもそれぞれ長所があるので、伝送距離、端子の形状、データレート、予算といった要求に応じて選択するべきです。
シングルモードのファイバーケーブルは、コアの直径が 9 マイクロメートル以下と小さく、単一の経路で光伝送を行います。
信号の分散を抑えることで、非常に長距離の伝送になる場合でもレシーバーは十分に動作します。
シングルモードのファイバーシステムは、長距離通信で最高の伝送レートを達成します。
マルチモードのファイバーケーブルは、直径 62.5 マイクロメートルのより大きなコアで、複数の経路で光伝送を行います。
光の経路が複数に分かれることで信号の分散が起こり、伝送できる距離も短くなります。シングルモードのシステムより価格は低い代わりに、マルチモードでは反射した光が干渉し合い減衰比が増大します。
これは長距離伝送を行った際の品質を低下させます。マルチモードによるファイバー接続は、中距離で広帯域の伝送が求められる場面に最適です。
シングルモードのファイバーシステムはマルチモードに比べ、最大 50 倍の距離に対応しますが、しばしば 2 倍から 4 倍高額になります。どちらも 10 GigE の速度に対応していますが、シングルモードのほうが扱えるデータレートは高くなります。
これら 2 つのモードは、お互いに互換性がないため、2 つの終端のモードはどちらかに揃える必要があります。
シングルモードはしばしば、施設間のデータ伝送に使用されます。一方マルチモードは、部屋と部屋や同じ敷地内の建物同士の間で使用されます。
波長間隔の粗い波長多重技術 (CWDM) は、いくつかのストリームを多重化させて 1 本のファイバーでデータを流すファイバー技術です。ビデオプロダクションにおいて CWDM はしばしば、複数の SDI チャンネルを 1 本のシングルモードのファイバーで長距離伝送するのに使われます。
基本的に CWDM は、異なる波長 (色) の光パルスを複数同時に伝送します。
プリズムやフィルターと言った受光デバイスによって、波長はひとつのストリームに多重化されます。各波長は独立したビットストリームで、1 チャンネル の SDI を 18 波長 (範囲 : 1271nm 〜 1611 nm) のうちのいずれか 1 波長に割り当てることができます。終端で受信すると、各波長は分離され、それぞれ各波長専用のレシーバーに送られます。
この効率的な処理のため、CWDM は SDI ビデオを長距離伝送を実現する息の長いソリューションとなります。
AJA は、あらゆるファイバー環境の構築が可能な様々な製品とオプションを提供しています。
ミニコンバーターの FiDO シリーズは、ベースバンドビデオや生のビデオデータをファイバー間で変換と転送を可能にするために特別に設計されています。幅広いラインアップが揃っていて、シングルモード、マルチモード、CWDM の中から最適な製品を選択できます。
さらに AJA は SFP ケージを搭載した製品も多数開発しています。そのため、Ki Pro シリーズの収録やプレイバックや、FS シリーズのフレーム同期と複雑な変換処理の入出力にファイバー SFP を追加可能です。
光ファイバー延長ミニコンバーター (FiDO) は、12G-SDI、6G-SDI、3G-SDI、HDMI 2.0 とファイバーの変換において、他に類を見ない柔軟性と費用対効果を持っています。シングルモードのファイバーシステムでは最大 10km、マルチモードの場合には最大 700m のケーブルを使用して伸長できます。
SC、ST、LC 接続のそれぞれで、トランシーバー、トランスミッター、レシーバーが選択できます。
FiDO-2T-X と FiDO-4T-X は CWDM SFP の構成を選択できます。
AJA の光ファイバー拡張コンバーターの筐体はすべて、小型で堅牢に設計されており、狭いスペースやラックの後ろ、撮影車はもちろん、カメラに直接装着することもできます。
openGear は、AJA Video Systems を含む、様々な端末機器メーカーで採用されているオープンアーキテクチャの 2RU モジュラージャックフレームシステムです。
このフレームは 20 スロットの収納力があり、放送局、中継車、ライブイベント会場といった高密度な環境に対応する素晴らしい冷却性能と機能を有しています。
openGear カードは、HDMI 変換、スケーリング変換、SDI オーディオエンベッド / ディスエンベッド、シングルモード / マルチモードファイバー拡張に対応する幅広いラインアップが揃っています。
ファイバーに対応した openGear カードは以下の通りです。
AJA の OG-X-FR は、2RU サイズの openGear フレームで、あらゆる openGear カードとの互換性があります。最新の AJA 製 Dashboard 互換 openGear カードでは、Dashboard を利用可能です。
このフレームは 20 スロットの収納力があり、高密度な環境に対応する素晴らしい冷却性能と、AJA の Fiber OG カードシリーズを含む先進的な openGear の接続性能を備えています。
AJA は SFP ファイバーモジュールの選択肢を多数提供しています。用途に確実に応え、導入する AJA 製品で確実に対応する SFP モジュールを選択する最速の方法は、AJA SFP Configurator を使用することです。
AJA は、SD から 4K まで対応する 1RU のフレームシンクロナイザーで多彩な変換機能を持つコンバーターのシリーズを提供しています。
FS2、FS4、FS-HDR では、ファイバーオプションが選択可能です。最大 4 チャンネルの HD を扱うことができ、リアルタイム HDR 変換を含む先進的なワークフローにも対応しています。
HDR 4K/UltraHD/2K/HD フレームシンクロナイザー / コンバーター
FS-HDR は 1RU ラックマウント型の万能なコンバーター / フレームシンクロナイザーです。放送、OTT、ポストプロダクション、ライブイベント AV 環境に必要とされるハイダイナミックレンジ (HDR) とワイドカラーガマット (WCG) に特化した設計がされています。リアルタイムな低遅延処理と色の忠実性が求められる 4K/UltraHD 及び 2K/HD のワークフローに最適です。
Colorfront 社と提携して開発された FS-HDR の HDR/WCG 機能には、Colorfront Engine の独自ビデオプロセスアルゴリズムが搭載されています。
FS-HDR は 1 チャンネルの 4K/UltraHD/2K/HD に対し アップ / ダウン / クロスコンバート、HDR 変換、フレームシンクが行えます。そして 4 チャンネルモードでは、4 チャンネルの 2K/HD ビデオについて、チャンネル毎に HDR 変換が行えます。12G-SDI ファイバー LC や 12G-SDI BNC SFP で接続することも可能です。
4 チャンネル 2K/HD/SD または 1 チャンネル 4K/UltraHD フレームシンク、アップ / ダウン / クロスコンバーター
FS4 は、4 チャンネルの 2K/HD/SD または 1 チャンネルの 4K/UltraHD に対応するフレームシンクロナイザー兼アップ / ダウン / クロスコンバーターです。
このシンクロナイザー兼コンバーターは、洗練された 1RU のフレームフレームに非常に多くの機能と接続性を収めていて、4K/UltraHD、2K/HD/SD で求められるビデオ変換機能を満たします。12G-SDI ファイバー LC や 12G-SDI BNC SFP で接続することも可能です。
広範囲な接続オプションがビデオとオーディオの両方に用意されている FS4 は、2K/HD/SD で 4 つの独立したデバイスを並行して処理したり、すべてのプロセッサーとチャンネルを結合することで 4K/UHD にも柔軟に対応できるため、生産性を最大限に高めることが可能です。
デュアルチャンネルコンバーター兼フレームシンクロナイザー
非常に高い柔軟性と急速に変化する環境に対応する能力を備えた FS2 は、1RU のサイズで素晴らしい変換能力とフレームシンク能力を提供します。
FS2 は、2 台の フレームシンクロナイザー / フォーマットコンバーターとして使用できます。あるいは、2 チャンネルを FS2 内部のキーヤーにリンクさせ 3 台 以上のデバイスを動作させることも可能です。例えば、ビデオと背景のグラフィックが、いずれもアップコンバートされ組み合わされた場合の HD サイドバーのキーイングに使用可能です。
Ki Pro Ultra と Ki Pro Ultra Plus は、様々な解像度、コーデック、そして、SFP の直接接続を含む接続能力の要求に応えるデジタルファイル収録再生機で、4K/UltraHD/2K/HD の録再生に対応しています。
組付けのキャリーハンドルで持ち運びが行えます。また、ラックマウントが可能なハーフラックサイズの幅と 2RU の高さで設計されています。
4K/UltraHD/2K/HD レコーダー / プレイヤー & マルチチャンネル HD レコーダー
Ki Pro Ultra Plus はマルチチャンネル Apple ProRes® レコーダーで、最大 4 チャンネルの HD 収録に対応しています。シングルチャンネルモードの場合には、4K/UltraHD/2K/HD の Apple ProRes、Avid DNxHR、Avid DNxHD® MXF を録再生可能です。また、3G-SDI、Fiber、HDMI 2.0 で接続が行えます。
4K 60p に対応した 4K/UltraHD/2K/HD レコーダー / プレイヤー
Ki Pro Ultra はファイルベースの 4K/UltraHD/2K/HD ビデオレコーダー兼プレイヤーです。Apple ProRes と Avid DNxHR ファイルでは、最大で 4K までの様々なビデオフォーマットやフレームレートに対応しています。HD 解像度の場合には、Avid DNxHD MXF ファイルも扱えます。
日々進化する放送技術に対し、AJA は世界中の放送、制作、ポストプロダクション、システムインテグレーターが将来に渡って使用できる技術を提供しています。
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