KONA X
ストリーミング DMA に対応した新世代のビデオ I/O
KONA X は、次世代の AI ワークフローと AR ワークフローをサポートするために一から設計されました。4 レーンの PCIe 3.0 ビデオ I/O カードで、フルサイズの双方向 12G-SDI BNC 端子を 2 基、フルサイズ HDMI 2.0 接続端子 (入力用、出力用各 1 基) を搭載しています。KONA X は、ストリーミング DMA (ダイレクトメモリアクセス) によりサブフレーム単位の低遅延を達成し、入出力や処理で遅延がほとんど見分けられない強力なリアルタイムワークフローを実現します。ライブスポーツやバーチャルプロダクション* のような精密な処理が必要な用途に対応します。
4K/UltraHD、2K/HD, SD、10-bit 4:2:2、4:4:4、12-bit のカラースペースの映像にも対応します。KONA X はインジェストと出力が柔軟に行え、12G/6G/3G-SDI とフルサイズの HDMI 2.0 ポートが搭載されたモニタに接続可能です。キャプチャーと同時にパススルーが行える双方向性の 12G-SDI ポートは、計り知れない柔軟性をもたらします。対応するソフトウェアと併用すると、マルチチャンネルのキャプチャーとストリーミングが行えます。
KONA X は、AJA Control Room、Control Panel ソフトウェアと連携し、Adobe®Premiere®Pro、Apple®Final Cut Pro、Avid Media Composer®、FilmLight、OBS Studio、vMix 製品などの主要なコンテンツ作成アプリケーションに対応します。KONA X は、AJA のマルチプラットフォーム Developer SDK との互換性も備えています。
HDR* ワークフローを叶えるため、KONA X は HDR10+、HLG、PQ および Dolby Vision をサポートしており、SDI や HDMI 出力において豊富なカラーを提供します。
KONA X は、現在と未来に対応できる能力を持っています。
* アプリケーションに依存
Adobe 社 Premiere Pro では、バージョン 2024 よりテープベースのワークフローが廃止されております。そのため、キャプチャ機能(テープインジェスト機能)についても削除されております。詳しくは Adobe 社へお問合せください。
参考リンク
- Premiere Pro でのテープベースのワークフローの廃止:https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/kb/retiring-tape-based-workflows.html
- Premiere Pro 機能の概要(2023年10月リリース):https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/using/whats-new/2024.html
概要
主な機能
- 最大 50/60p までの 4K/UltraHD/2K/HD/SD に対応
- 最大 16 チャンネルのエンベデッドオーディオに対応した双方向 12G-SDI × 2
- 最大 8 チャンネルのエンベデッドオーディオに対応した HDMI 2.0 入力と出力
- RGB 4 : 4 : 4 12-bit (4K/UltraHD) ワークフローに対応
- YCbCr 4 : 2 : 2 10-bit と HFR (ハイフレームレート) ワークフローに対応
- VESA HDMI I/O 互換 - ビデオ・サブシステムのタイミングに依存しないため、あらゆる HDMI フォーマットのキャプチャと再生が可能
- Apple Final Cut Pro、Adobe Premiere Pro、Avid Media Composer などに対応
- AJA Developer SDK とインファームウェア・マイクロコントローラーにより OEM アプリケーションに対応
- 4K クローズドキャプションに対応
- SDI 経由で SDR/HDR 転送特性、カラメトリー、輝度に対応する VPID 信号伝送
- PQ、HLG、HDR10、HDR10+、Dolby Vision に対応
- HDR メタデータのキャプチャーと自動識別プレイバック
- 最新の Apple 製 CPU に対応
- オプションの KONA Xpand 拡張ボードで 2 値 / 3 値ビデオリファレンス (BNC) 、LTC 入出力、RS-422、8 チャンネル AES/EBU オーディオ (同梱のブレイクアウトケーブルを使用) 、2チャンネルアナログオーディオ入出力 (別売の DB-15 → XLR ケーブル経由) に対応
- 3 年間保証
超低遅延 / ストリーミング DMA
KONA X は、ストリーミング DMA (ダイレクトメモリーアクセス) に対応しています。DMA はビデオ I/O とコンピュータのアプリケーションのバッファ間で動作します。そのため、カード上のメモリーを完全にバイパスできます。使用しているアプリケーションによっては、この機能によりサブフレームレベルの短さの待機時間を達成し、ダイナミックビデオの取り扱いを非常に簡潔にします。
バーチャルプロダクションワークフロー
最高でサブフレームレベルの遅延とストリーミング DMA エンジンに対応した最新の接続性を備えた KONA X は、近年のバーチャルプロダクション環境に最適です。
このワークフロー図では、 超低遅延の KONA X がバーチャルプロダクションワークフローの中心製品として使用されています。
AR に Unreal Engine で対応
KONA X は、高品質なカメラソースを SDI 経由でリアルタイムにフッテージとしてキャプチャできます。 Unreal Engine で作られたバーチャル環境のフッテージと合成し、リアルタイムで放送向けに送出します。 このような、放送局、拡張現実 (AR)、バーチャルプロダクションなどで高まる需要に KONA X は対応します。
デジタルフィルム制作向けにもこれらの新しいワークフローは恩恵をもたらします。例えば撮影現場で、ライブアクション VFX 作品を撮影中、完全に合成された状態をリアルタイムで確認できます。その結果、撮り直しが少なくなり、俳優たちは自分たちが動いているバーチャル空間を理解できるようになるため、より高いパフォーマンスを発揮できます。最終的には、ポストプロダクションにスムーズに撮影データを渡せるため、様々な効率化を促し、コスト削減にも繋がります。
AR スポーツワークフロー
サブフレームレベルの低遅延を叶える KONA X とストリーミング DMA に対応するソフトウェアは、AR グラフィックスとグラフィックオーバーレイの同期や、視聴者との瞬間的なコミュニケーションが求められる e スポーツ / ライブプロダクションなどの環境では、欠かせない要素です。
このライブスポーツ放送のワークフロー図では、KONA X はリアルタイムでグラフィックを挿入したり重ねたりするために使用されています。
ハードウェアキーイング
KONA X に組み込みのハードウェアダウンストリームキーヤーと超低レイテンシーの組み合わせにより、リアルタイムで最大 4K/UltraHD でのグラフィックや映像のオーバーレイが簡単に行えます。
KONA Xpand ブレークアウトボードオプション
KONA Xpand は、KONA X の接続性を拡張するオプションの PCIe カードです。2 値 / 3 値ビデオリファレンス、さまざまなデバイスを制御するための 9 ピン RS-422 コネクター、8 チャンネルのアンバランス AES/EBU オーディオ I/O、KONA Xpand に同梱されるブレイクアウトケーブル経由で LTC 入出力を扱えます。2 チャンネルのバランスドオーディオ I/O は、どちらも利用可能です (別売の DB15 ケーブル経由)。
アプリケーションの互換性
AJA Desktop 製品は、プロダクション、ポストプロダクション、配信などで使用される様々なソフトウェアアプリケーションとの比類ないワークフロー互換性を提供します。互換性についての詳細情報はこちら。
NLE / VFX ソフトウェアへの対応
最新の AJA Desktop Software は、Adobe Premiere Pro、Apple Final Cut Pro、Avid Media Composer で 4K ビデオをネイティブサポートし、KONA X で 4K ワークフローを進化させます。KONA X は、幅広いビデオフォーマットに対応しており、スポーツ、eスポーツ、バーチャルプロダクション、その他の最先端のワークフローに強力な I/O ツールを提供します。
2K/HD の視覚効果シーケンスと 4K の実写映像を行き来して使用する状況に対応するためにKONA X は高速なビットファイル切り替え能力も備えています。4K オペレーション用に調整された KONA X パーソナリティから、HD 以下専用のパーソナリティに 10 秒以内に切り替えられます。ファームウェアのアップデートを待つ必要もなく、再起動も必要ありません。業務効率を向上させる強力な選択肢です。
HDR NLE / VFX ソフトウェアへの対応
AJA Desktop Software は、Adobe Premiere Pro、Apple Final Cut Pro、Avid Media Composer など、多くのプロフェッショナル向けのサードパーティビデオソフトウェアアプリケーションで HDR をサポートしています。放送、ポストプロダクションで HLG、PQ、HDR10 ワークフローを利用可能で、709、BT2020、P3 を簡単に扱えるようにします。
HDR
HDR (ハイダイナミックレンジ) は標準的な信号に比べ、広色域で豊かな色彩、より明るい白色、そしてより深く暗い黒色を扱えます。これにより、イメージはより「生き生きとした」見た目になり、自然で真実味のある色を視聴者に届けられるようになります。
AJA の Control Room アプリケーションと一緒に使用する際にも KONA X の HDR ワークフローは恩恵を受けられます。AJA の Control Room と組み合わせて使用できる Control Panel アプリケーションに内蔵の HDR のテストパターンは、完璧に動作します。
AJA Control Room により SDI 経由での VPID 信号に対応します。SDR/HDR 伝達特性、カラリメトリー、輝度を伝送し、KONA X へ柔軟な出力オプションを提供します。KONA X は、SDI と HDMI から同時に HDR を出力できます。
AJA Control Room ソフトウェアを使用すると、SDI または HDMI で入力された信号から HDR メタデータを取得できます。キャプチャーした .mov ビデオファイルには HDR メタデータがエンベデッドされていて、本来のダイナミックレンジでプレイバック可能です。
AJA Control Room ソフトウェアと KONA X の組み合わせで HDR 自動検出機能が利用できます。収録された .mov ファイルにエンベデッドされた HDR メタデータを読み取り、KONA X に接続された HDMI モニタや SDI 出力に対応する HDR フォーマットに自動的に設定されます。Adobe Premiere Pro / Adobe Media Encoder で出力されるファイルベースの HDR メタデータ付き .mov ファイルにも対応します。これらのレンダリングされた出力は、AJA Control Room を使用して簡単かつ直感的に選択可能です。正確な HDR フォーマットが自動的に設定され、全てのフレームは、適切なタイミングに最高品質で表示されます。
4K クローズドキャプションへの対応
- AJA Control Room ソフトウェア
- ANC 抽出ファームウェアにより CEA-608 または 608-in-708 に対応
- 提供されている Avid および Adobe プラグイン
- すべての SMPTE-291 (ANC) ベースのキャプションに対応
- Adobe Premiere Pro は、RAW データが利用できる場合、ネイティブ 708 に対応します。例えば Adobe プラグインでは、Premiere から 708 のフルデータを受け取った場合、そのデータをデバイスにパススルー
- Avid Media Composer は、アクティブなビデオの ANC (line 21) または ANC エクストラクター / インサーター経由の ANC (最大 UltraHD/4K) に対応
AJA 開発者向け SDK
開発者は、AJA の SDK (ソフトウェア開発キット) に 2 つの方法でアクセスできます。この豊かで、深く、強力なビデオ技術のセットを使って創造性を発揮できます。AJA の SDK は Windows、Linux、macOS で利用可能です。最新の Apple 製 CPU にも対応しています。
AJA SDK の中心機能に最も素早く簡単に触れるには、AJA Open Source Developer として GitLab を使用してください。MIT ライセンスに基づいて使用可能です。
AJA が専有している技術とワールドクラスのサポートを利用するには、AJA Developer Program に参加してください。AJA Developer Program には、AJA との契約後、AJA SDK Developer 専用ページからアクセスできます。
AJA Open Source Developer として開発を開始した後、必要な場合には AJA Developer Program にも登録出来ます。
インファームウェアマイクロコントローラー
KONA X ユーザーは、監視や安全上の目的のために製品カード上で直接コードを実行し、製品本体を含むシステム起動前に超低遅延な性能や、必要な機能を実装できます。
Apple 製 CPU に対応
Desktop Software は、Apple 製 CPU に最適化されており、AJA macOS ドライバー、アプリケーションプラグイン、AJA Control Room、AJA Control Panel、AJA System Test にネイティブ対応しています。
Apple Mac Pro との互換性
AJA は、Apple の新しい Mac Pro との完全な互換性を提供します。これには、Metal との互換性を備えた AJA Control Room 対応など、様々なアプリケーションの広範な対応が含まれます。
最大 4K を扱う高解像度のワークフローに対応します。KONA X は、ハイパフォーマンスなワークフローを実現する完璧な製品です。
KONA X と OS との互換性
- macOS 13.x (Ventura) 、macOS 12.x (Monterey) 、macOS 11.x (Big Sur) 、macOS 10.15 (Catalina) 、macOS 10.14 (Mojave) 、macOS 10.13 (High Sierra) に対応します。注記 : macOS のバージョンが低い場合には、いくつかの機能が制限される場合があります。
- Linux Ubuntu 20.04 LTS, 22.04 に対応
- Linux Rocky 8.5 と Rocky 9.1 に対応
- Windows 11、10 とアップデートに対応
* 注記 : macOS のバージョンが低い場合には、いくつかの機能が制限される場合があります。
業界最高水準のサポート
業界で最高水準だと認識されている AJA のテクニカルサポートを、すべての AJA ユーザーが受けられます。導入、設定、操作、技術的な課題など、あらゆる場面で AJA にサポートを仰げます。
KONA シリーズには 3 年間の国際保証が設けられています。製品保証に関する詳細情報は、製品マニュアルでご確認ください。