FS2
コンバージョンの可能性は無限
スリムな 1RU サイズに、デュアルチャンネル変換とフレーム シンク機能を備えた FS2 は、2 台のデバイスに関する作業が行えるだけでなく、両方のプロセッサを統合することもできる、最高の柔軟性を備えています。
製品概要
2 つのビデオおよびオーディオプロセッサ
急速に変化する環境のニーズに応える非常に優れた柔軟性と能力を備えた FS2 は、他に類を見ない変換機能とフレームシンク機能を、コンパクトな 1RU サイズで提供します。
FS2 は、独立した 2 つのフレーム シンクロナイザー/フォーマット コンバーターとして使用することや、2 チャンネルを内部 FS2 キーヤーとリンクして 3 台以上のデバイスに関する作業を行うこともできます。例として、ビデオと背景グラフィックをアップコンバージョンして組み合わせる、HD サイドバー キーイングなどが挙げられます。
AJA ハードウェア変換技術
AJA の強力なハードウェアコンバート技術は、お客様のプロダクションに最高の画質をご提供します。主な変換機能には以下があります。
- SD/HD アップ/ダウンコンバージョン
- SD/SD アスペクト比変換
- HD/HD クロス コンバージョン (720p/1080i)
- SD/HD SDI の入力および変換したフォーマットのアップ/ダウン/クロスコンバージョン
- 同時にダウンコンバージョンされた SDI 出力を用いた、HD クロスコンバージョン
FS2 は、SD/HD/3G HD (1080p50/60) 間のアップ/ダウンコンバージョン、および 3G HD を含む HD 形式間のクロスコンバージョンに対応します。また、FS2 には全入出力のシグナル ルーティング機能が搭載されているため、I/O ポートをいずれの処理チャンネルにも自由に割り当てることができます。
デジタルおよびアナログI/O の柔軟性
FS2 の各ビデオ チャンネルでは、独立した 2 つの 3G/HD/SD 10-bit 放送用ビデオ ストリームと、独立した 2 つの 16 チャンネル AES オーディオ グループを同時に処理できるため、アナログコンポーネントまたはコンポジット、3G/HD/SD-SDI、Dual Link (1.485 Gb)、光ファイバー、HDMI I/O など、ほぼすべての入出力に対応します。
FS2 には、2 つのオーディオ プロセッサが搭載されています。各プロセッサが、16 チャンネル AES/EBU デジタル オーディオ、16 チャンネル エンベデッド オーディオ、8 チャンネル バランスド アナログオーディオに対応し、最高の柔軟性を実現する各種コントロール機能を実現します。また各プロセッサの出力は、対応するビデオプロセッサ出力 (SDI/ファイバー/HDMI) にエンベデッドするか、AES またはバランスド出力に送信できます。3G およびデュアル リンク入力の場合、オーディオ プロセッサは 32 チャンネルのすべてにアクセスできます。
リモート設定および制御
FS 機器はネットワーク環境で使用でき、SNMP モニタリングと Webベースのリモート コントロールに対応しています。内蔵の 10/100/1000MB Ethernet ポートにより、あらゆる Ethernet ネットワークに接続できるため、接続したコンピューターの Web ブラウザーから複数の FS 機器を制御および設定できます。設定情報は、保存して複数の機器に適用できるため、大規模な導入環境においても一貫性を保ち、迅速に設定を行うことができます。
施設の既存のオートメーションと円滑に統合するため、FS2 は入力ソースのフリーズや保存済みプリセットの切り替えなど、さまざまな機能をトリガーする外部 GPI コマンドを受け入れられるようになっています。
ファイバー I/O オプション
FS2 のファイバー I/O オプションでは、SDI 変換のための別ファイバーを必要とすることなく、最長 10 km のファイバーケーブルを直接 FS2 に接続できます。
ファイバー コネクタ対応
- シングル-チャンネル LC コネクタ モジュール
- シングル-チャンネル SC コネクタ モジュール
- デュアル-チャンネル LC コネクタ モジュール
光ファイバーケーブル適合対照表
アーキテクチャ
FS2 は、優れた柔軟性を提供しながら、放送技術やライブイベント制作の需要を満たすように設計されています。変換する入力を選び、それを利用可能なすべての出力に同時にルーティングします。デュアルリダンダント電源により、停電のような場合にも電力が中断されることなく確実に提供されます。
CWDM ファイバー オプション
オプションのファイバー入出力で、多波長の CWDM SFP から選ぶことができるため、単一のファイバー接続よりも高度な信号の多重化が可能です。
CWDM のオプション:
- デュアル TX 1271/1291
- デュアル TX 1311/1331
- デュアル TX 1351/1371
- デュアル TX 1391/1411
- デュアル TX 1431/1451
- デュアル TX 1471/1491
- デュアル TX 1511/1531
- デュアル TX 1551/1571
- デュアル TX 1591/1611
SFP Configurator
字幕変換
FS2 は字幕ならびに CEA-608 キャプションから CEA-708 標準への完全変換を含む SD-HD 形式間の字幕の変換をサポートします。FS2 は形式を変換しても字幕を保持するので、変換後に字幕を再挿入する必要がなくなります。
Active Format Description
Active Format Description(AFD)情報を自動的に設定し、変換する信号に一致させます。 これにより、変換後に AFD 情報を挿入する必要がなく、AFD を認識するデバイスに正確な情報が提供されます。
技術仕様
対応フォーマット
- (2K) 2048 x 1080p 23.98, 24, 25, 29.97, 30, 50, 59.94, 60
- (HD) 1920 x 1080p 23.98, 24, 25, 29.97, 30, 50, 59.94, 60
- (HD) 1920 x 1080PsF 23.98, 24, 25, 29.97, 30
- (HD) 1920 x 1080i 50, 59.94, 60
- (HD) 1280 x 720p 50, 59.94, 60
- (SD) 625i 50
- (SD) 525i 59.94
可能な出力方式
入力 |
可能な出力形式 |
525i 59.94 |
525i 59.94 |
720p 59.94 |
1080i 59.94 |
720p 59.94 |
525i 59.94 |
720p 59.94 |
1080i 59.94 |
1080i 59.94 |
525i 59.94 |
720p 59.94 |
1080i 59.94 |
- |
- |
- |
- |
1080PsF 23.98 |
1080PsF 23.98 |
1080i 59.94 |
525i 59.94 |
- |
- |
- |
- |
625i 50 |
625i 50 |
1080i 50 |
720p 50 |
720p 50 |
625i 50 |
1080i 50 |
720p 50 |
1080i 50 |
625i 50 |
1080i 50 |
720p 50 |
- |
- |
- |
- |
1080PsF 24 |
1080PsF 24 |
1080i 60 |
- |
1080i 60 |
1080i 60 |
720p 60 |
- |
720p 60 |
720p 60 |
1080i 60 |
- |
- 注 : 1080psf 23.98 を入力し、1080i 59.94 (または525) を出力フォーマットとして選択した場合、FS2 は正しいフレームレートとなるよう自動的に 3:2 プルダウンを行います。同様に、1080psf/24 を入力した場合も、自動的に 3:2 プルダウンを行います。
- 注 : 24 または 60 フレームレートのビデオを通す場合、出力は HD のみとなります。
デジタルビデオ入力
- SD/HD/3G-SDI x 2、SMPTE-259/292/296、8-bit または 10-bit
- Single Link 4:2:2 (それぞれ BNC x 1)
- 光ファイバー(SC または LC) x 2、SD/HD/3G-SDI、SMPTE-259/292/296、8-bit または 10-bit (オプション)
- HDMI v1.3 30-bit/ピクセル、RGB または YUV、2.25 Gbps、SD、HD、1080p-50/60
アナログビデオ入力
- HD コンポーネント YPbPr、SMPTE-274 (BNC x 3)
- 12-bit A/D, 2 倍オーバーサンプリング
- SD コンポーネント (BNC x 3)
- SMPTE/EBU N10, Betacam 525 ライン, Betacam 525J
- 12-bit A/D、4 倍オーバーサンプリング
- +/- 0.25 dB ~ 5.5 MHz Y 周波数応答
- +/- 0.25 dB ~ 2.5 MHz C 周波数応答
- 0.5% 2T パルス応答
- <2 ns Y/C delay inequity (ディレイ不均等)
- SD コンポジット/YC (S-Video)
デジタルビデオ出力
- SD/HD/3G-SDI x 2、SMPTE-259/292/296、8-bit または 10-bit
- Single Link 4:2:2 (それぞれ BNC x 1)
- 光ファイバー (SC または LC) x 2、SD/HD/3G SDI、SMPTE-259/292/296、8-bit または 10-bit (オプション)
- HDMI v1.3 30-bit/ピクセル、RGB または YUV、2.25 Gbps、SD、HD、1080p-50/60
アナログビデオ出力
- HD コンポーネント YPbPr/RGB、SMPTE-274 (BNC x 3)
- SD コンポーネント (BNC x 3)
- SMPTE/EBU N10, Betacam 525 ライン, Betacam 525J
- 12-bit D/A、4 倍オーバーサンプリング
- +/- 0.25 dB ~ 5.5 MHz Y 周波数応答
- +/- 0.25 dB ~ 2.5 MHz C周波数応答
- 0.5% 2T パルス応答
- <2 ns Y/C delay inequity (ディレイ不均等)
- SD コンポジット/YC (S-Video)
デジタルオーディオ入力
- 16 チャンネル、24-bit SMPTE-259 SDI エンベデッドオーディオ、48kHz サンプルレート、同期
- 16 チャンネル、24-bit AES/EBU オーディオ、48kHz サンプルレート、同期または非同期、内部サンプルレート変換 (25 ピン ブレイクアウトケーブルによる XLR x 8)
アナログオーディオ入力
- 8 チャンネル、24-bit A/D アナログオーディオ、48kHz サンプルレート、バランスド (25 ピンブレイクアウトケーブルによる XLR x 8)
- +12dBu、+15dBU、+18dBu、+24dBu (フルスケール デジタル)
- +/- 0.2db 20 ~ 20kHz 周波数応答
デジタルオーディオ出力
- 16 チャンネル、24-bit SMPTE-259 SDI エンベデッドオーディオ、48kHz サンプルレート、同期
- 16 チャンネル、24-bit AES/EBU オーディオ、48KHz サンプルレート、同期または非同期、内部サンプルレート変換 (25 ピン ブレイクアウトケーブルによる XLR x 8)
アナログオーディオ出力
- 8 チャンネル、24-bit D/A アナログオーディオ、48kHz サンプルレート、バランスド (25 ピン ブレイクアウトケーブルによる XLR x 8)
- +12dBu、+15dBU、+18dBu、+24dBu (フルスケール デジタル)
- +/- 0.2db 20 ~ 20kHz 周波数応答
アップコンバージョン
- ハードウェア 10-bit
- アナモフィック:フルスクリーン
- ピラーボックス 4:3:両脇に黒帯を付けて、4:3 画像を画面中央に配置します。
- ズーム 14:9:4:3 画像を少し拡大し両脇に黒帯を付けて 14:9 画像にします。
- ズーム レターボックス:画像を全画面になるまで拡大します。
- ズーム ワイド:拡大と水平方向の引き延ばしを組み合わせて 16:9 画面にします。これにより、アスペクト比が若干変わる場合があります。
ダウンコンバージョン
- ハードウェア 10-bit
- アナモフィック:フルスクリーン
- レターボックス:上下の黒帯が画像領域に追加され画像が縮小します。アスペクト比は変わりません。
- クロップ:新しい画面サイズに合わせて、画像が切り取られます。
クロスコンバージョン
- ハードウェア 10-bit
- 1080i → 720p
- 720p → 1080i
- 720p → 1080PsF
SD 間のアスペクト比変換
- レターボックス:SD アナモルフィック素材をレターボックス画像に変換します。
- H クロップ:画像に水平引き延ばし効果を適用します。アナモフィック SD をフルフレームに変換します。
- SD ピラーボックス:両脇に黒枠を付けて画面の中央にアナモルフィック画像を配置した画像を画面中央に生成します。
- V クロップ:SD レターボックス素材をアナモルフィック画像に変換します。
リファレンス入力
- アナログブラックバースト (1V) またはコンポジットシンク (2V または 4V)
- ループ、ターミネートなし
ネットワークインターフェイス
- 10/100 Ethernet (RJ-45)
- リモートコントロールのためのエンベデッドウェブサーバー
- リモートコントロールパネルのための VTECS™ プロトコル
コントロール
- GPI in/out、15 ピン D コネクタ
- ピン配列は以下の通り:
1 |
GND |
9 |
GPI OUT 2 |
2 |
GPI IN 1 |
10 |
GPI I/O GND 3 |
3 |
GPI IN 2 |
11 |
GPI I/O GND 4 |
4 |
GPI IN 3 |
12 |
GPI OUT 3 |
5 |
GPI I/O GND 1 |
13 |
GPI OUT 4 |
6 |
GPI I/O GND 2 |
14 |
NC |
7 |
GPI IN 4 |
15 |
GND |
8 |
GPI OUT 1 |
- |
- |
サイズ (w x d x h)
- 1RU - 438.1mm x 368.3mm x 44.4mm (17.25 インチ x 14.5 インチ x 1.75 インチ)
電源
- 100-240 VAC 50/60 Hz, (デュアル冗長電源), 通常 55W ; 最大 80W
動作環境
- 安全動作温度 : 0℃ 〜 40℃ (32°F 〜104°F)
- 安全保管温度 (電源オフ時) : -40℃ 〜 60℃ (-40°F 〜 140°F)
- 動作相対湿度 : 10% 〜 90% (結露なきこと)
- 動作高度 : 3,000m 未満 (10,000 フィート未満)
オプション
- オプティカルファイバー入出力
- リモートコントロールパネル (サードパーティ)
接続端子
FS2 背面
FS2 は幅広いアナログおよびデジタル入出力を備えており、HD-SDI、アナログ コンポーネント、コンポジットおよび S-Video 入出力、フル ルーティング機能のある包括的なエンベデッド、デジタル、アナログ オーディオ入出力などを使ったほぼあらゆる環境に統合することができます。