FS-HDR

Colorfront Engine ビデオ処理による HDR / WCG リアルタイム変換を提供

fshdr header3

製品マニュアル(英語版)

FS-HDR は 1RU ラックマウント型の万能なコンバーター & フレームシンクロナイザーで、4K/UltraHD 及び 2K/HD のワークフローにはリアルタイムで低遅延処理と色の忠実性が求められる放送、OTT、ポストプロダクション、ライブイベント AV 環境に必要とされる HDR/WCG に特化した設計がされています。Colorfront 社と提携して開発された FS-HDR の HDR / WCG 機能には、Colorfront Engine の独自ビデオプロセスアルゴリズムが搭載されています。

FS-HDR のシングルチャンネルモードでは 最大 4K/UltraHD x 1 チャンネルの HDR/WCG 変換、4 チャンネルモードでは 2K/HD x 4 チャンネル個別の HDR/WCG 変換が可能です。FS-HDR はいずれのモードにおいても、アップ/ダウン/クロスコンバージョンおよび高品質なフレーム同期機能といった機能がコンパクトな 1RU ラックサイズに備わっています。

製品概要

Colorfront Engine™ Maintaining Perceptual Integrity

Colorfront Engine™

知覚整合性を維持

FS-HDR の HDR/WCG 制御機能は Colorfront Engine™ の映像・カラースペース処理アルゴリズムを利用しています。Colorfront Engine™ は Colorfront 社から AJA へ特別にライセンスされており、Colorfront の CTO Bill Feighter と主任技術者 Tamas Perlaki によって開発されました。

Colorfront Engine の搭載によって、FS-HDR の広範囲に渡る HDR と WCG 処理能力を実現しました。 HD-HDR へのダウンコンバージョンを含む シングルチャンネル 4K/UltraHD/2K/HD 、または 最大 4 チャンネルまでの 2K/HD を同時にリアルタイムに処理が可能です。FS-HDR は HDR 領域を扱う複数のメーカーの主要なカメラフォーマットの変換も行えます。さらに、必要に応じて BT.2020 / BT.709 間の相互変換も可能です。放送や OTT ワークフローに不可欠な広範囲の HDR と SDR のいずれにも対応します。

Colorfront Engine TV モード

テレビの生放送でのハイライトやロールオフの管理に特化した変換がシンプルな操作で行なえます。

Colorfront Engine Live モード

放送や OTT、A/V、会場などのライブ制作に対応した変換と調整が行えます。

Colorfront Engine Film モード

ASC-CDL にも対応した変換と調整が行えます。撮影現場でのカメラプレビューやルックの作成などに応用可能です。

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FS-HDR Colorfront Engine TV モード

TV モードは、TV の生放送に適し必要最小限の制御機能を備えた、使いやすい変換設定インターフェイスを提供する操作モードです。HDR / SDR 変換に不可欠な 2つの新しい制御が追加され、色補正とカメラ補正に対応します。ニーポイント (Knee Point) とニースロープ (Knee Slope) の調整機能が加わり、SDR / HDR (HLG および PQ) 変換においてハイライトとロールオフのより詳細な設定が可能になりました。また、HDR コンテンツで利用される情報をより多く使用できるため、SDR 出力時の画質が向上します。SDR 出力時、HDR 制作に費やされたすべての努力は無駄になりません。

Colorfront Engine は、人間の視覚システムに基づく変換アルゴリズムを使用して、SDR から HDR への色変換や、HDR 制作で使用される SDR ソースの全体的な外観を改善します。Colorfront Engine TV モードを使用した場合、SDR と HLG 間の変換に欠かせないラウンドトリップ (round-tripping) 機能が利用できます。グラフィックやインカメラで使用される SDR ブランドカラーを忠実に守ります。

知覚変換は、さまざまな人間の知覚現象を、理想または知覚的な線形の変換空間に統合します。FS-HDR 特有の Colorfront Engine TV モードによる変換では、この知覚空間内で計算されます。ダイナミックレンジ、サラウンドイルミネーション、カラーボリューム、知覚彩度、および知覚色相から構成されます。

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2604 Video Poster Frame FS HDR

リアルタイム HDR ワークフローで FS-HDR を活用

強力で柔軟な FS-HDR を使用するとより臨場感のあるコンテンツを視聴者に届けられます。なぜ FS-HDR と Colorfront Engine が、HD でも 4Kでも、リアルタイム HDR/WCG 変換を簡略化できるのか、また、SDR から HDR、HDR から HDR、HDR から SDR に変換する際、印象の保持が簡単にできるのかをご紹介いたします。

様々なカメラログの変換を始めとする、このデバイスの多彩な能力についてもあわせてご確認ください。

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リアルタイム HDR コンバーター

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ハイダイナミックレンジ (HDR) の追求とは、私たちがいつも視ている、体験している人間の視覚システム (HVS) を理想とし、それに近づくことです。FS-HDR は、高速で薄型の他に類のないスタンドアローンデバイスです。SDR から HDR、HDR から SDR、HDR から HDR へのリアルタイムでの橋渡しを実現します。

HDR 変換

  • HDR から HDR へ変換
  • HDR から SDR へ変換
  • SDR から HDR へ変換

WCG 変換

  • BT.709 と BT.2020 の相互変換

アップコンバート / ダウンコンバート

  • HD SDR BT.709 素材を UltraHD HDR BT.2020 へ変換
  • UltraHD HDR BT.2020 素材を HD SDR BT.709 または HD HDR BT.2020 へ変換
Configurable Frame Delay

フレーム遅延を設定可能

スポーツファンがよりダイナミックでインタラクティブな体験を期待するようになるにつれて、拡張現実 (AR) は急速に一般的で価値のある制作資産になりつつあります。これに伴いビデオ処理により多くの時間がかかるようになっています。AR をライブプロダクションに継ぎ目なく統合するには、他のソースを遅延させるために、より大きなフレームバッファ容量が必要とされます。

FS-HDR は、ひとつのチャンネル毎に最大 20フレームの遅延を設定できます。これは、同クラスでは最大級の遅延量で、すべてのソースを確実に揃えられます。

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主な機能

  • ダイナミックレンジと広色域のニーズに応じた、HDR から HDR、SDRからHDR、HDR から SDR への各種変換
  • 2 種類の操作モードに対応 :
    • シングルチャンネルモード : 4K/UltraHD もしくは 2K/HD のフレームシンクと HDR 変換を含むコンバージョン
      • 4K/UltraHD/2K/HD/SD ビデオ処理およびアップ、ダウン、クロスコンバージョン
      • 同軸およびオプションで選択可能な Fiber 経由で、Quad 1.5G、Dual 3G、Quad 3G、6G および 12G を含む 4K/UltraHD に対応する多彩な I/O オプション
      • 4K/UltraHD デバイス との多様な互換性を持つ SMPTE 2SI 入出力に対応
      • 拡張版シングルチャンネルモードでは、シングルマスターワークフロー向けに 4K/UltraHD と 2K/HD の同時出力に加えて個別に HDR 変換設定も可能
    • 4 チャンネルモード : HDR 変換を含む、複数の独立した 2K/HD/SD チャンネルを同時にコンバージョン & フレームシンク
      • 2K/HD/SD アップ、ダウン、クロスコンバージョン
      • SD/SD アスペクト比変換 
      • HD/HD クロスコンバージョン (720p/1080i)
  • 個別のチャンネル毎に以下の変換モードを選択可能:
    • Colorfront Engine TV モード
    • Colorfront Engine Live モード
    • Colorfront Engine Film モード
    • BBC HLG LUT モード
    • ユーザー LUT モード
    • ダイナミック LUT モード
  • 33pt 四面体 3D LUT プロセッサ対応
    • BBC HLG 3D LUT 搭載
    • NBCU 3D LUT 搭載
    • ユーザー 3D LUT
    • サードパーティ製アプリケーション経由でのダイナミック 3D LUT
  • 4K/UltraHD/2K/HD 解像度対応、4 分割 (スクエアディビジョン) および 2SI (2 サンプルインターリーブ) 変換、プログレッシブ/PsF/インターレース対応により、幅広く相互運用が可能
  • SDI 出力の VPID 向けにの HDR 設定を調整可能
  • HDR カラーバーテストパターン
  • HDMI v2.0b/CTA-861-G 準拠 HDMI HDR インフォフレーム生成に対応 : 2K/HD HDMI 出力フォーマットおよび 4K/UltraHD からダウンスケールされた 2K/HD 出力時
  • ROI(関心領域)スケーリング
  • モーションアダプティブデインターレース制御
  • チャンネル間ハイフレームレート同期:1 台または複数のフレームシンクロナイザーからの出力ビデオを同じフィールドまたはフレーム単位で同期
  • 272 x 208 マトリックスを備えたオーディオ I/O : AES、MADI、エンベデッド SDI オーディオから個別にオーディオを入力できる柔軟な機構で、各オーディオ入力に対しサンプルレート変換も可能
  • シンプルな操作性、再設計されたメニュー構造、フロントパネルのボタンから各機能へクイックアクセス、更に LAN もしくはインターネット経由でウェブベースの UI や REST API でのリモート制御
  • 1RU サイズ、高費用対効果で、中継車やポストプロダクション、放送設備に最適な機能を実現
Parametric Controls for HDR Transforms and Color Correction

HDR 変換及び色補正向けのパラメータ制御

FS-HDR は、Live モード、TV モード、Film モードのそれぞれに対して、Colorfront Engine を使用した HDR 変換及び色補正のパラメータ制御機能を利用できます。どの項目も、FS-HDR のフロントパネル、あらゆるウェブブラウザのウェブ GUI 、または REST インターフェイスを介して制御できます。設定はプリセットに保存できるため、後日呼び出しも、別の FS-HDR へのコピーも行えます。

Colorfront Engine のパラメータ制御は以下の通りです。

  • TV モード :
    • Brightness、Highlight および Super Highlight の制御による、ハイライトとロールオフの設定
    • ハント効果の調整向けのカラフルネス/彩度制御
    • 技術的に整合しているかどうかの確認用途のRoundtrip 設定
    • R (赤)、G (緑)、B (青) およびマスターカラーの、リフト、ガンマおよびゲインの調整
    • 露出、色温度、色合いによるカメラ補正の調整
  • Live モード :
    • HDR Log ルック、SDR ソフトネス制御、HDR Amount(SDR および HDR の変換時に、色空間拡張アルゴリズムを調整)、環境光補正、P3 色空間へのクランプ
    • R (赤)、G (緑)、B (青) およびマスターカラーの、リフト、ガンマおよびゲインの調整
    • 露出、色温度、色合いによるカメラ補正の調整
  • Film モード :
    • 色空間とルックのグレーディング、HDR Amount(SDR および HDR の変換時に、色空間拡張アルゴリズムを調整)、環境光補正、P3 色空間へのクランプ
    • R (赤)、G (緑)、B (青) およびマスターカラーの、スロープ、パワーおよびオフセットの調整
    • 露出、色温度、色合いによるカメラ補正の調整
  • 彩度の調整
  • SDR および HDR の変換時に、色空間拡張アルゴリズムを調整 (HDR Amount メニュー)
  • マスタリングおよび視聴環境での環境光補正 (Amb Light Comp メニュー)
  • HDR へ拡張する際の、SDR での明るさおよび反射の補正 (SDR Softness メニュー)
  • シネマからテレビまで、入力されたカメラ Log の見た目を調整 (HDR Log Look メニュー)
  • カメラ補正向けに露出、色温度、ティントを調整
  • 幅広い PQ 出力調整 (48-4000 Nits)
  • PQ 出力用の DCI P3 カラースペースの制限機能
  • HDR テレビ制作で一般的に使用されている ITU BT.2408-0 に対応 (BT.2408 Mode メニュー)
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リアルタイム カメラ LOG 変換

FS-HDR は今日の世界で定評のあるプロカメラからの画像を取り込み、リアルタイムで LOG 出力を 4K/UltraHD や 2K/HD に変換し、HDR または SDR として出力することができます。これにより混在したカメラ環境でのワークフローが大幅に簡素化され、HDR または SDR 対応のスイッチャーなどへ統一された入力ワークフローを提供できます。さらに FS-HDR では、どのようなソースでも Sony S-Log3 S-Gamut へ変換して出力にのせることができ、対応するスイッチャーなどへ Log の情報を与えることが必要なワークフローにも最適です。

  • Sony® S-Log3 S-Gamut3
  • Sony® S-Log3 S-Gamut3 Cine
  • Sony® S-Log3 BT.2020
  • ARRI LogC Wide Gamut
  • ARRI LogC4 Wide Gamut
  • Panasonic® V-Log
  • Red Log3G10 Wide Gamut
  • Canon Log 2
  • Canon Log 3
aces share

ACES 対応

ACES (Academy Color Encoding System) は、映画やテレビ番組制作のライフサイクル全体において、カラーマネジメントの業界標準になりつつあります。キャプチャから編集、VFX、マスタリング、上映や放送、アーカイブ、および将来のリマスタリングまで、ACES は創造的なビジョンを維持する一貫したカラーエクスペリエンスを保証します。

FS-HDR は、ACES カラースペースの変換機能が追加され、ACEScct 入出力ダイナミックレンジによりACES ワークフローとリアルタイムでの統合を可能にします。

FS HDR Looks block

ルック

Colorfront Engine の Film モードでは、フィルムストックのエミュレーションやポピュラーな美的なルック、オンセットやエピソード制作に役立つツールなど、組み込みのルックメニューを備えています。それらの中から必要に応じてふたつを組み合わせ、独自のルックも作り出せます。

  • ルック A またはルック B を選択
    • MasterLook
    • MasterBroadcast
    • MasterLookBright
    • MasterLookCool
    • MasterLookLowCon
    • MasterLookSoftColor
    • MasterLookVivid
    • MasterLookWarm
    • MasterPastelD60
    • MasterPastelD65
    • Agfa
    • ARRI K1S1
    • Bleach
    • ClassicFilm
    • Ektachrome
    • FilmBlended
    • FilmBlendedLoCon
    • FujiDI
    • FujiXD
    • GenericFilm
    • Kodachrome
    • ReversalClassic
  • A/B ミックス

入力 : ダイナミックレンジ / 色域

  • SDR BT.709 100 Nits
  • SDR Extended BT.709
  • PQ BT.2020 1000 Nits
  • PQ P3D65 1000 Nits
  • Hybrid Log Gamma BT.2100
  • HLG Extended BT.709
  • HLG Extended BT.2100
  • Sony S-Log3 S-Gamut3
  • Sony S-Log3 S-Gamut3 Cine
  • Sony S-Log3 BT.2020
  • ARRI Log C Wide Gamut
  • Panasonic V-Log
  • RED Log3G10 Wide Gamut
  • Canon Log 2
  • Canon Log 3
  • ACEScct (Film mode のみ)

出力 : ダイナミックレンジ / 色域

  • SDR BT.709 100 Nits
  • PQ BT.2020 1000 Nits
  • Hybrid Log Gamma (HLG) BT.2100
  • Hybrid Log Gamma (HLG) BT.709
  • HLG Extended BT.2100
  • Sony S-Log3 S-Gamut3
  • Sony S-Log3 BT.2020
  • ARRI Log C Wide Gamut
  • ACEScct
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BBC HLG LUT モード

BBC HLG LUT モードにより、HDR 変換オプションに新たな機能が加わりました。特に、特定の変換基準を求められるテレビ放送局向けの機能になります。

  • ITU BT.2408-0 に準拠した数学的な HLG HDR ダイナミックレンジマッピング
  • SDR、PQ および S-Log3 から HLG へ変換
  • HLG から SDR および PQ へ変換

BBC HLG LUT 変換

  • SDR シーンリファード (SR) から HLG
  • SDR シーンリファード (SR) から HLG Strict
  • SDR シーンリファード (SR) から HLG へアップコンバージョン
  • SDR シーンリファード (SR) から HLG Strict へアップコンバージョン
  • SDR ディスプレイリファード (DR) から HLG
  • SDR ディスプレイリファード (DR) から HLG へアップコンバージョン
  • PQ 1000 Nits から HLG
  • PQ 4000 Nits から HLG
  • S-Log3 100% から HLG
  • S-Log3 200% (SR Live) から HLG
  • HLG から SDR シーンリファード (SR)
  • HLG から SDR シーンリファード (SR) Strict
  • HLG から SDR ディスプレイリファード (DR)
  • HLG から PQ 1000 Nits
BBC HLG LUT を使用したシングルマスター HDR のワークフロー

BBC HLG LUT を使用したシングルマスター HDR のワークフロー

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NBCU LUT モード

NBCU LUT モード

NBCUniversal Media LLC が Cromorama と共同で開発した NBCU LUT は、HDR と SDR の同時コンテンツのシングルマスターライブ制作のワークフローを可能にします。 テレビ放送局向けに設計された NBCU LUT には、SDR、HLG、および PQ LUT が含まれていて、核となる SDR 放送は維持したまま、HDR のダイナミックレンジとカラーボリュームを最大化します。

  • SDR BT.709 でのわずかなラウンドトリップ (round-tripping)
  • ライブビデオシェーディング用のラチチュードを備えたニー機能による自然な変換設計
  • シーンライトおよびディスプレイライトの変換
  • SDR、HLG および PQ 変換
  • 33 ポイントの四面体 3D LUT 補間

NBCU LUT 変換

  • 1-NBCU_SDR2HLG_DL_v1 では SDR UpMap からディスプレイライト基準の HLG に変換
  • 2-NBCU_SDR2HLG_DL_v1 では SDR から シーンライト基準の HLG に変換
  • 3-NBCU_HLG2SDR_DL_v1.1 では HLG からディスプレイライト基準の SDR に変換
  • 4-NBCU_SDR2PQ_DL_v1 では SDR UpMap からディスプレイライト基準の PQ に変換
  • 5-NBCU_PQ2SDR_DL_v1 では PQ からディスプレイライト基準の SDR に変換
  • 7-NBCU_HLG10002PQ_DL_v1 では 1000 Nits の HLG から PQ に変換

ワークフローを見る

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3D LUT アップロードおよび ダイナミック LUT 対応

3D LUT は、3D 空間座標に色と輝度を配列した LUT で、1D LUT に比べて実際の見え方に近い、より豊かな表現が行えます。より複雑な色をキャプチャーしたりグレーディングしたりする場合に有効です。

FS-HDR は、ユーザーが作成した 3D LUT (33 ポイント .cube フォーマット) のアップロードに対応しています。シンプルで見やすい GUI 経由で、必要に応じて保存および呼び出しも行えます。これは、一貫したルックが求められるようなプロダクションに最適な機能で、プロジェクトのために過去に作成された LUT の適用や、特定のルック向けのフィルムエミュレーション LUT の保存も可能です。

  • ウェブ UI を用いたアップロード
  • 33 ポイント .cube フォーマット
  • 最大 10 個までの LUT を保存可能
  • 33 ポイントの四面体 3-D LUT 補間

加えて FS-HDR では、ライブプレイアウト向けのサードパーティ製アプリケーションからのダイナミック LUT アップロードにも対応し、アプリケーション側での変更内容を確認できるようになりました。

シングルチャンネルモードでのダイナミック LUT 機能は 4K 解像度に対応しています。TVLogic 社の WonderLookPro および Pomfort 社の LiveGrade Pro と統合可能になったため、新たにマルチチャンネル HD ワークフローに対応しました。グレーディングを行う際、サードパーティー製ソフトウェア内で LUT は継続的にリアルタイムでアップデートされます。

WonderLookPro FS HDR

FS-HDR と WonderLookPro

シングル / マルチチャンネルの両ワークフローでダイナミック LUT に対応

LiveGrade Pro FS HDR

FS-HDR と LiveGrade Pro

シングル / マルチチャンネルの両ワークフローでダイナミック LUT に対応

SDR Preview Mode

SDR プレビューモード

SDR プレビューモードを利用すると、FS-HDR を使って SDR へ変換した場合に HDR 出力はどのような見た目になるのかを素早く確認できます。このプレビュー機能は、映像を HDR 対応ディスプレイで確認する間に担当者が HDR カメラの補正を行っている場合、例えばカメラシェーディングのような機能として、とても有用な機能です。"もしこの映像を SDR にダウンコンバートすると、どのように見えるのか?" という疑問はとても重要です。 FS-HDR 独自の SDR プレビュー機能によって、HDR から SDR への機器接続の変更や既設の HDR モニターの再設定なしに、この疑問を即座に解決できます。

SDR プレビューモードをオンにすると、Colorfront Engine はその時点で選択されている HDR 色空間 (PQ もしくは HLG) へ映像をマッピングしますが、その映像を正確に SDR 映像として表します。この機能により、通常かかる出力フォーマットを SDR に変更する手間や、ディスプレイの再設定を待つ必要がなくなります。本体フロントパネルや Web UI または GPI から SDR プレビューをオン/オフするだけで、HDR 映像と SDR 映像の対比を素早く支障なく行えます。

ワークフローを見る

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FS-HDR での UltraHD / HD 向け HDR ワークフロー

FS-HDRは、様々なワークフロー内で HDR を統合する可能性を広げます。

  • 社内基準の HDR から 配信規格の HDR へ変換
  • カメラ OETF から 社内基準の HDR へ変換
  • 社内基準の HDR から 配信およびモニタリング用 SDR へ変換
  • SDR カメラ出力 から 社内基準の HDR へ変換
  • HDR プログラムを統合するために SDR 素材を HDR へ変換
  • HD SDR BT.709 素材を UHD HDR BT.2020 へ変換
  • UHD HDR BT.2020 素材を HD SDR BT.709 へ変換
  • 入力ソースを Sony S-Log3 S-Gamut3 へ変換
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シングルチャンネルモード

2K/HD 同時出力も備えた圧倒的な 4K/HD 変換能力

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4K/UltraHD の配信、処理および同期は急速に次の標準になりつつあります。組込型 BNC コネクターでの Quad 1.5G、Dual 3G、 Quad 3G や、オプションでの 12G-SDI BNC や 12G-SDI LC Fiber SFP モジュールでの 12G/6G の SDI といった豊富なデジタルビデオ接続に FS-HDR は対応しているので、その標準に到達できます。

シングルチャンネルモードでは、FS-HDR は HD/SD 素材を4K/UltraHD にアップスケールし、併せて Fiber、3G-SDI、AES や MADI 経由で合計 272 × 208 のとてつもないオーディオチャンネル数の中からオーディオの組み合わせを選択できます。

シングルチャンネルでは、4K または UltraHD 信号上で HDR 処理を行えます。また HD HDR 向けにアップ/ダウン/クロスコンバージョンが可能で、UltraHD 素材は 必要に応じて HDR または SDR に変換可能です。

チャンネルは、Colorfront Engine Live モード、Colorfront Engine Film モード、BBC HLG 3-D LUT モード、User 3-D LUT モードまたはダイナミック LUT モードで設定でき、希望する HDR 変換を可能にします。

拡張版シングルチャンネルモードでは、シングルマスターワークフロー向けに 4K/UltraHD と 2K/HD の同時出力が可能です。

 
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4 チャンネルモード

マルチチャンネル HD の HDR 処理を実現

ワークフローを見る

4 チャンネルモードの FS-HDR は、最大 4 チャンネルの 2K/HD および SD 信号を同時に HDR 処理する、とてつもなく強力なマルチチャンネル変換を提供します。

強力な処理能力により、ROI (関心領域) スケーリング、カラーコレクション、Proc Amp (プロセッシングアンプ) 制御、モーションアダプティブデインターレースなどを可能にします。

チャンネル毎に Colorfront Engine Live モード、Colorfront Engine film モード、BBC HLG 3-D LUT モード、User 3-D LUT モードまたはダイナミック LUT モードに設定でき、希望する HDR 変換を可能にします。

4 チャンネルモードでは、HD 素材をひとつ取り込み、それぞれ独自の HDR/SDR 変換を加えて 4 つの 出力系統としても処理可能です。

スペース、エネルギー、パワーを出来る限り維持したまま、マルチチャンネルのデータ密度を 1RU のシャーシに詰め込みました。

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驚くべきデジタルの接続性

ビデオとオーディオには、直面しているプロジェクトに相応しい接続性とバンド幅が求められます。

FS-HDR は標準的な BNC やオプションの SFP による入出力を利用することで、最大 12G に至る SDI に対応する様々なワークフローと設備に簡単に統合できます。

FS-HDR は BNC と Fiber* 入出力を備え、シングルチャンネルモードで 4K/UltraHD/2K/HD/SD 解像度の SDI 信号を受け入れます。4 チャンネルモードでは 2K/HD/SD 入力を、あらゆる外部の信号分配器を用いずに、複数の場所に一斉に送信できます。

ルーピングリファレンス入力により FS-HDR を任意のリファレンス信号に固定し、安定性を高めることが可能になります。

デジタルオーディオは SDI、MADI、AES 間でディスエンベデッドとエンベデッドが行え、信じられないほど多様なルーティングが可能です。

*注記 : SFP 入出力はオプションです。

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アップ、ダウン、クロスコンバージョン

4K への移行は一筋縄では行きません。旧来の信号と素材を 4K 環境に統合する必要があり、一方で 4K のソースは目下のところ、2K/HD にダウンコンバートする必要があります。

AJA の並外れたコンバージョンアルゴリズムを利用する FS-HDR は、アップコンバージョン、ダウンコンバージョン、クロスコンバージョンに対応し、 12G/6G/3G-SDI の SD、HD または 2K のビデオと 4K または UltraHD ビデオとの間で変換を行います。4 分割(スクエアディビジョン) と 2SI (2 サンプルインターリーブ) の両方のアウトプットフォーマットに対応しています。

AJA の強力なハードウェアコンバージョン技術は作品に高画質をもたらします。

主なコンバージョン機能

  • 4K/UltraHD/2K/HD/SD アップコンバージョン、ダウンコンバージョン
  • SD/SD アスペクト比変換
  • HD/HD クロスコンバージョン (720p/1080i)

上記はすべて、専用のハードウェアを用いた美しい 10-bit 処理でコンバージョンされます。

12G/6G HD-BNC と Fiber SFP オプション

12G/6G HD-BNC と Fiber SFP オプション

FS-HDR の SFP オプションには、シングルおよびデュアルチャンネルのシングルモードオプションおよびマルチモードオプションを含む、12G/6G-SDI HD-BNC と Fiber I/O オプションの両方が用意されています。素晴らしい SDI の柔軟性と最大 10km のファイバーケーブルを利用できるようにします。ファイバーを分割できるため、SDI への変換を挟まずに FS-HDR に直接接続が行えます。また、3G-SDI Fiber LC および SC SFP オプションも利用可能です。

12G/6G-SDI SFP オプション :

  • HDBNC-2TX-12G : 12G/6G-SDI Dual 同軸 HD-BNC トランスミッター
  • HDBNC-2RX-12G : 12G/6G-SDI Dual 同軸 HD-BNC レシーバー
  • FIBERLC-1TX-12G : 12G-SDI Single Fiber LC トランスミッター シングルモード
  • FIBERLC-1RX-12G : 12G-SDI Single Fiber LC レシーバー シングルモード
  • FIBERLC-2TX-12G : 12G/6G-SDI Dual Fiber LC トランスミッター シングルモード
  • FIBERLC-2RX-12G : 12G/6G-SDI Dual Fiber LC レシーバー シングルモード

3G-SDI シングルモード SFP オプション:

  • FIBERSC-1-TX : 3G-SDI Single Fiber SC トランスミッター シングルモード
  • FIBERSC-1-RX : 3G-SDI Single Fiber SC レシーバー シングルモード
  • FIBERLC-1-TX : 3G-SDI Single Fiber LC トランスミッター シングルモード
  • FIBERLC-1-RX : 3G-SDI Single Fiber LC レシーバー シングルモード
  • FIBERLC-2-TX : 3G-SDI Dual Fiber LC トランスミッター シングルモード
  • FIBERLC-2-RX : 3G-SDI Dual Fiber LC レシーバー シングルモード

3G-SDI マルチモード SFP オプション:

  • FIBERLC-1TX-MM : Single Fiber LC トランスミッター マルチモード 850nm
  • FIBERLC-1RX-MM : Single Fiber LC レシーバー マルチモード 850nm
  • FIBERLC-2TX-MM : Dual Fiber LC トランスミッター マルチモード 850nm
  • FIBERLC-2RX-MM : Dual Fiber LC レシーバー マルチモード 850nm

SFP Configurator

光ファイバーケーブル適合対照表

SKAARHOJ Rack Control Duo Panel

SKAARHOJ Rack Control Duo Panel

AJA のフレームシンクロナイザーおよびコンバーターの FS ファミリーは、SKAARHOJ ハードウェアのコントロールパネルにて制御できます。放送のサービスプロバイダーである NEP 社と共同開発された新製品 Rack Control Duo は、AJA の FS-HDR、FS4、FS2、FS1 に対応します。オペレーターやエンジニアは、直感的に操作できるハードウェアのコントロールパネル 1 台で、複数台の FS 製品の一斉操作、チャンネル処理、設定、状況に応じた調整もすべてまとめて簡単かつ迅速に実行できます。

Rack Control Duo は直感的な操作を可能にするハードウェアのコントロールパネルで、複数のビデオソースが必要とされる制作環境に最適な製品です。操作しやすいノブとボタンで、AJA のフレームシンクロナイザー複数台を簡単に同時制御できます。

さらにこのパネルを使えば、以前の設定からプリセットを呼び出して、1 台または複数の FS 製品への適用も行えます。HDR/WCG のリアルタイム変換に対応する FS-HDR と組み合わせれば、Rack Control Duo 経由で RGB の色補正、HDR と SDR の相互変換処理が行えます。

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無料の Control Link ソフトウェアで Tangent 社の Element Kb パネルに対応

Tangent 社 Element Kb の 12 個のノブパネルを用いて、FS-HDR の HDR 向け Colorfront Engine パラメーターのリアルタイム制御を遠隔で行えます。素早く FS-HDR にアクセスし、FS-HDR の主要な変換パラメーターをリアルタイムで直感的に調整できます。

この無料のスタンドアローンのアプリケーション FS-HDR Control Link は、ローカルの PC または Mac で動作します。Tangent パネルの USB インターフェースと イーサネット LAN の間での通信をへて最終的に FS-HDR へ接続します。FS-HDR ファームウェア v2.6 と FS-HDR Control Link ソフトウェアでは複数の FS-HDR の Colorfront Engine パラメーターを制御できるため、8K ニーズ向けに 4 台の FS-HDR でも使用可能です。

Control Link ソフトウェアは、ダウンロードページのソフトウェアメニューよりダウンロード頂けます。Control Link の使用手順については、FS-HDR のマニュアルに記載されています。

注記: Tangent 社 Elelment Kb ハードウェアは、AJA からは販売されておりません。ご利用の代理店にご相談ください。

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リモート設定とコントロール

FS-HDR はネットワーク環境で使用でき、SNMP モニタリングとウェブベースのリモートコントロールに対応しています。内蔵の 10 / 100 / 1000 Ethernet ポートによりあらゆる Ethernet ネットワークに接続できるため、接続したコンピューターのウェブブラウザーから複数の FS 機器を制御および設定できます。設定情報は、保存して複数の機器に適用できるため、大規模な導入環境においても一貫性を保ち、迅速に設定を行うことができます。

FS-HDR のエレガントなインターフェースから、いつでもどこからでも、ネットワーク経由で独自の HDR 設定をコントロールすることができます。

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HDMI HDR 出力

備え付けの 2K/HDMI 出力、または、Hi5-12G または Hi5-4K-Plus を用いた 4K/UltraHD HDMI 出力

FS-HDR には、2K/HD フォーマットで HDR 変換をモニタリング可能な HDMI 1.4 出力モードが備わっています。

FS-HDR では、HDR ディスプレイ向けに HDMI v2.0b/CTA-861-G に準拠した HDR インフォフレームを生成します。モニター出力(HDMI および SDI)は 2K/HD/SD フォーマットに対応しているため、4K または UltraHD 出力をモニタリングする際には、モニター出力(SDI および HDMI の両方)はそれぞれ HDR 変換も合わせて 2K または HD フォーマットに自動的にダウンコンバートされます。

4K/UltraHD ディスプレイへの美しいフル HDMI 2.0 出力には、一本のケーブルで簡単に 4K/UltraHD に対応する AJA Hi5-12G か Hi5-4K-Plus ミニコンバーターを FS-HDR に組み合わせてください。

AJA Hi5-12G では純粋なイメージの忠実性によりお手元の映像を保持することができ、一本の 12G-SDI ケーブル経由で FS-HDR と接続し 4K/UltraHD SDI から HDMI 2.0 への変換に必要な最大 60p までのハイフレームレートにも対応しています。Hi5-12G と Hi5-4K-Plus はどちらも HDMI v2.0b/CTA-861-G に準拠した HDR メタデータを生成することが可能です。

Hi5-12G はこちら

Hi5-4K-Plus では、FS-HDR のようなプロ仕様の 4K 対応機器の Quad 3G-SDI、Quad 1.5G-SDI、または Dual 3G-SDI 出力から最新型のディスプレイへの HDMI 2.0 入力まで、Hi5-4K-Plus を用いてシンプルなモニタリング接続が可能になり、4:2:2/4:4:4 60p 対応のプロフェッショナルなワークフローにおける費用効果の高いモニタリング方法として最適です。

Hi5-4K-Plus はこちら

FS4

広範囲なオーディオの柔軟性

5.1 チャンネルと 7.1 チャンネルオーディオの発展によって、プロダクションにおいて管理が必要なオーディオチャンネル数は増加しています。MADI 規格は莫大な数のオーディオチャンネルをシングルケーブルで転送する便利な方法で、放送局、中継車、プロダクションに求められるシンプルさで接続することが可能です。FS-HDR はファイバーと同軸 MADI 両方の入出力に対応しており、内部 277 × 208 モノラルオーディオマトリックスによって、1 対 1 または 1 対多数の MADI による完全なルーティング、ミックスダウンを可能にします。 SDI、ファイバー、AES 経由のオーディオすべてに対応した、素晴らしいオーディオ処理能力がシングルボックスに詰め込まれています。

クローズドキャプションの変換

FS-HDR はクローズドキャプションをサポートし、2K/HD/SD と 4K/UltraHD ファーマット間での CEA-608、CEA-708 規格の完全な変換を含んだクローズドキャプションの変換に対応しています。FS-HDR ではフォーマットの変換を行ったときでもクローズドキャプションは保持されます。コンバージョン後に再度挿入する必要がある時には取り除くことも可能です。

 

Active Format Description

対応する変換された信号に自動的に Active Format Description の情報が設定されるため、AFD 情報はコンバージョン後に挿入する必要はなく、AFD を認識するデバイスに正確な情報が提供されます。

AJA クイックスタート : FS-HDR

このビデオでは、FS-HDR のウェブ UI を用いて、どのように FS-HDR を設定するかを解説しています。4K/UltarHD モード、および HDR から HDR へ、SDR から HDR へ、そして HDR から SDR への変換が必要な 4K/UltraHD モードおよびマルチチャンネルモードについて説明していますので、ご参照ください。

 
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業界最高水準のサポート

業界で最高水準だと認識されている AJA のテクニカルサポートを、すべての AJA ユーザーが受けられます。導入、設定、操作、技術的な課題など、あらゆる場面で AJA にサポートを仰げます。

FS シリーズは、5 年間の国際製品保証が設けられています。製品保証に関する詳細情報は、製品マニュアルでご確認ください。

関連情報

日々進化する放送技術に対し、AJA は世界中の放送、制作、ポストプロダクション、システムインテグレーターが将来に渡って使用できる技術を提供しています。

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