NEP オランダ社、AJA 社の Corvid カードと ROI のソリューションを活用した強力なグラフィックスと AR (拡張現実) ディスプレイおよびコントロールシステムを提供

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米国報道発表資料抄訳 - 2017 年 9 月 28 日

IBC 導入事例 : AJA Corvid カード製品と ROI ミニコンバーター製品

アカデミー賞からオリンピックまで、NEP 社はその専門知識と人員そして次世代放送に対応した IT 設備をクライアントに提供し、世界最大 / 最高の生中継イベントの展開および配信に一役買っています。コンテンツクリエイターや制作会社、放送局や通信会社は全世界の視聴者へ届けるために、日々 NEP 社の中継車、スタジオやクラウド上での制作 / 放送 / 送出向け管理サービスを利用しています。統合的なポストプロダクションや VFX (視覚効果)、AR (拡張現実)といったサービスと、低遅延のライブストリーミング、CDN (コンテンツ配信ネットワーク)、VoD (ビデオ・オン・デマンド)、デジタルメディアサービス、送出、MAM (メディアアセットマネジメント) およびアップリンク通信といった組み合わせに対しても、NPE 社は独自の幅広い管理サービスを提供しています。全世界に拡がる様々なメディアハブと 20 の拠点を元に、NPE 社は世界中にクライアントを抱える独自の立ち位置にいます。

NEP 社のグローバルネットワークの一員である NEP オランダ社は、自社で放送用 IT 施設およびクラウドネイティブ IT メディア設備を所有し、運営しています。NEP オランダ社 (NEP) のグラフィックス部門は、同社のクライアント制作に対する実践主義をうまく活用し、管理サービスの一環として、開発、オペレーター、デザインそしてサポートまで、プロジェクトのすべての側面に関わっています。プロセスの初期段階では、グラフィックスチームはプロジェクトの仕様とクライアントからの要望について検討し、そのニーズを満たすようにソフトウェアおよびハードウェアを組み合わせ、オーダーメイドのシステムを構築します。AJA 社の Corvid I/O カードは、各ビルドでの重要な構成要素として度々採用されています。

NEP 社 グラフィックス部門のチームリーダー、Marlon Etheredge 理学博士は以下のように述べています。

「私たちはクライアントがやりたいことを感じ取り、そして彼らのビジョンを実現するためにソフトウェアとハードウェアの最適な組み合わせを決定します。その際、多数の専用ソフトウェア開発がたびたび行われます。入出力の数と種類は、私たちの作業工程ではとても重要な考慮すべき事柄です。そのため、私たちは多くのシステムに AJA 社製 Corvid カードを組み込んでいるのです。Corvid にはいくつもの選択肢があります。もしクライアントが 4 入力 もしくは 4 出力を必要としている場合は Corvid 44 を、もし 8 入力または最大 8 チャンネルが必要な場合は Corvid 88 を選びます。」

クライアントへサービスを提供するために、NEP 社はオランダの中心地にあるメディアパーク内に巨大なメディアハブを建設しました。その中には、ダウンリンク設備 (テレポート)、制作オフィス、編集室、クラウド制作ギャラリー、ライブセンター、主管制室、送出設備そして社内 IP カメラと様々な LED ディスプレイを備えたスタジオ 10 か所が用意されています。施設本部の近くで NEP 社は、メディアパーク内のスタジオを動かすためのシステムを備えたデータセンターを運営しています。その中には多数のグラフィックおよびディスプレイソリューションが含まれており、それぞれのクライアントが制作で必要な入出力数に合わせられるように、AJA 社の 8 チャンネル I/O カード Corvid 88 や、4 チャンネル I/O カード Corvid 44、2 チャンネル I/O カード Corvid 22 が揃っています。プロダクション向け放送用グラフィックスの主要部分は、このデータセンターを通して設計、構築、管理されています。NEP 社のクラウド制作プラットフォームと 10,000m の自社の光ファイバープライベート回線を経由し、各スタジオのディスプレイに表示されます。NEP 社はそれとは別にリモート制作向けに中継車部隊も用意しており、そこでもまた AJA 製品がライブ制作に活用されています。

「ずいぶん前から、私たちのシステムでは AJA 社の Corvid カードを利用しています。特に、スポーツ番組を制作しているクライアントの場合に多いです。」

と Etheredge 氏は述べています。

「そして、今後も私たちのメディアハブでシステムの数が増えるたびに、新しく Corvid カードを追加していきます。Corvid カードの素晴らしい機能の中で特に気に入っている点を一つ述べるとすれば、ボード上のすべての入出力を設定できることです。そのため、入出力の数を修正する必要がありません。SDK (システム開発キット) も、かなり先進的です。」

それぞれのグラフィックおよびディスプレイシステムには通常、特注の NEP 社製ソフトウェア、HP ワークステーション、そして NVIDIA 社製のグラフィックカードが含まれています。AJA 社の Corvid カードをそれらのソリューションに組み込むことで NEP 社は SDI チャンネル用に SDI 入出力を備えられ、入力信号のレンダリングや出力が容易になります。また Corvid カードは、NEP 社所有の放送およびライブイベント字幕およびディスプレイ向け管理ソフトウェア SQUARE にも深く統合されており、このソフトウェアで各スタジオ内の異なるスクリーン設備を動かしています。

Etheredge 氏は以下のように説明しています。

「AJA 社の Corvid のような I/O ボード抜きでは、私たちのやりたいことが実現できなかったでしょう。Corvid は、素晴らしい結果が得られる、費用対効果の高い I/O ソリューションを提供してくれています。」

クライアントのインフラによっては、NEP 社は DVI から SDI への変換システム内に AJA 社の ROI スキャンコンバーターを採用する場合もあります。ROI-DVI をスプリッター (信号分配器) として使うことによって、そのシステムでは 1 本の DVI 入力を、SDI と DVI それぞれに1系統づつ分配して出力できます。最近では ROI コンバーターのおかげで、ビデオミキサーへ素材を出力しながらスタジオ内のディスプレイに画像の表示を希望するクライアントのプロジェクトを、無事完了することができました。ROI-DVI を使うことで、信号をビデオ向けの SDI と スクリーン向けの DVI に分けることができました。 同様の設定は、スタジオ内で大画面のタッチスクリーンを使用するクライアント向けにも行っています。ROI-DVI は、タッチスクリーン上にレンダリングされた画像を表示させながら、ビデオミキサーへレンダリングされた映像をフルスクリーンで表示する柔軟さを持ち合わせています。レンダリングされた映像は、範囲が選択された上でタッチスクリーンを通じて送られます。

「ROI-DVI はとても安定しており、信じられないほどの画質で配信してくれます。これこそが私たちのクライアントが求めていることなのです。数々の設備の中に、ROI-DVI は見事に溶け込んでいます。」

Etheredge 氏はそう表現しています。

メディアパークは常にたくさんのクライアントで賑わっており、スタジオを利用してニュースやエンターテイメント、そしてスポーツ番組向けのポストプロダクションや AR グラフィックスの制作と画面配信が行われています。オランダ Ziggo Sport 社の親会社である世界最大のケーブルテレビ事業者 Liberty Global 社は、Ziggo 受信契約者向けに特別公開されている Ziggo Sport チャンネル、有料放送サービスの Ziggo Sport Total、そしてその他 5 つの OTT インターネットチャンネル / 配信サービスにおいて、システム構築、運営、完全送出および技術制作までを NEP 社に依頼することにしました。Ziggo Sport 社との密な業務により、Etheredge 氏と NEP 社のグラフィックスチームは、上記の放送で使われる幅広いソリューションを開発しました。そのソリューションには、グラフィック・オーバーレイのレンダリング、スタジオ内複数スクリーンへの表示、そしてAR グラフィックスとバーチャルセットの配信といった機能が盛り込まれています。この設備には、Corvid 88 を含む多数の Corvid カードも採用されています。

NEP 社はさらに、オランダ公共放送局へも、グラフィックスを含めた管理サービスを提供しています。この設備には 特注の NEP システムが 9 台導入されています。このシステムは、巨大なプロジェクションスクリーンから LED スクリーンやバナーまでを出力する数十本のディスプレイ出力から構成され、9 つのスタジオ内にあるスクリーンに向けて制作される、ライブグラフィックスの原動力となっています。各システムの心臓部は AJA 社製 Corvid 22 I/O ボードと NEP 社のシステム SQUARE で構成されており、この 2 製品により素早く簡単にグラフィックス制御が可能になり、またスタジオ内でイメージを掴むための出力表示も実現します。

近年、Ziggo Sport 社 (Liberty Global 社) のようなクライアントから、視聴体験を高めるために AR グラフィックスを番組内に取り込んでみたい、という需要が高まることを NEP 社は感じ取っていました。その結果として、NEP 社はバーチャルセットからセットの増設、小道具、統計、分析、そしてセット交換まで全てを容易にするツールを余すことなく備えた自社スタジオを複数設立しました。そのスタジオの設備の多くには、グリーンバックとそれ専用のカメラおよびカメラトラッキングが含まれています。データセンター内に付随するシステムには NEP 社所有の AR プラットフォーム CUBE が稼働しており、その中には HP ワークステーションや NVIDIA カード、そして AJA Corvid I/O ボードが搭載されています。これらにより、カメラフィードの出力、グラフィックスのレンダリング、出力内容の最終合成と配信を実現しています。特殊なカメラトラッキングシステムや次世代のレンダリングエンジンといったすべてのテクノロジーは、CUBE に統合されています。そして、高画質の写実的なグラフィックスを簡単にクライアントに提供できるようにしています。

AR グラフィック導入 / 実装のための徹底した制作ワークフロー提供に加え、NEP 社はさらに、デザイナー、開発者そしてオペレーターからなる特別チームを提案しています。クライアントが予算を抑えスタジオの回転率を上げながら、最大級の成果を達成する手助けになるでしょう。AR (拡張現実) グラフィックスから昔ながらの TV 放送まで、NEP 社は IT 専門知識に先進的なテクノロジーと創造力を組み合わせて、全世界のビデオエンターテイメントの制作 / 管理 / 配給方法を転換させるようなサービスを実現しています。

AJA Video Systems について

1993 年の創業以来、AJA Video Systems 社はプロフェッショナルな放送、ポストプロダクション業界に向けて高品質でコスト効率の高いデジタルビデオ製品を供給する、ビデオインターフェイスや変換ソリューションの大手メーカーです。 AJA 製品の設計・製造はカリフォルニア州グラスバレーにある自社の施設内で行われ、世界中のリセラーやシステム インテグレーターを通じて広範囲なチャネルに販売されています。詳細については、AJA Video Systems 社のウェブサイトをご覧ください。

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